2017年6月5日(月)

▼昨年生まれた子どもの数(出生数)が初めて百万人を割り込み、改めて衝撃が走っているようだ。出産適齢期の女性減少が関わっているというから婚活だ、出産環境の整備だと言っている少子化対策に、より深刻な現実が突きつけられた格好だ

▼人口減少が続いている県の対策はどうか。平成二十六年の日本創成会議の消滅市町村発表に先立ち、一年前に人口減少問題を議論して二十七年度には「希望がかなうみえ 子どもスマイルプラン」施策をスタートさせたというから心強いが、ご多分に漏れず、成果は上がっていない。社会に直接働きかけているのは婚活事業ぐらいで、会議や啓発がほとんどだから、効果を期待する方が無理かもしれない

▼「結婚・妊娠・出産・育児の切れ目ない支援」は内閣府の少子化対策のスローガン。県も同じだから「国の切れ目は県の切れ目」、独自の政策などないようなものだろう。鈴木英敬知事が県独自の取り組みとだして「みえの育児男子推進月間」を設け、イクメンだイクボスだなどと奨励するのも、ほかに有効な〝独自政策〟が思いつかないからかもしれん

▼県が〝独自〟に男性の育児参加割合を全国調査し、県が一位だ、いや昨年は広島に負けたなどと言っているから、ざっくりいってお笑いの気はする。自身のイクメンぶりについて「ゴールデンウィークも全力で子どもと遊びました」と答えていたが、これこそ夫人の評価を聞いてみたい

▼イクメン講座の講師が男性なのは、男性の理解が必要だからということか。自己満足かどうかの評価はやはり女性でなければなるまい。