透明水彩で近作44点 津、村田さん2年ぶり個展 三重

【作品を紹介する村田さん=津市久居東鷹跡町の久居アルスプラザギャラリーで】

【津】三重県津市久居藤ケ丘町の水彩画家、村田幸一さん(67)の2年ぶりの個展が9日、同市久居東鷹跡町の久居アルスプラザギャラリーで始まった。透明水彩で描いた近作44点を展示販売している。11日まで。

村田さんはグラフィックデザイナーとして活動しながら50代で本格的に水彩画を始め、現在自宅や文化教室などで約50人を指導する。

一昨年イタリアで開催された水彩画展で日本チームの一人として渡伊しており、現地の空気感を描いたという「雨のフィレンツェ」や「ローマのストリートミュージシャン」、実在の公園に子どもや犬を描いて物語性を加えた「最後の夏休み」、にじみが幻想的な「釣舟」などが並ぶ。

村田さんは「以前の写実から空想の世界を盛り込んだ作品に少しずつ変わってきている」と自作を分析し「紙の上に色を置いて、そこから浮かぶものを描く。描きながら考えるのがスリリングで面白い」と話した。