能面、喜怒哀楽115点 「面神会」2年ぶり作品展 三重・四日市

【作品を紹介する会員ら=四日市市安島の市文化会館で】

【四日市】三重県の北中勢地域在住の面打ち愛好家9人で組織する「面神会」(山田秀峯主宰)による2年ぶり8回目の「能面百面展~能面の世界を求めて」が、四日市市安島の市文化会館で始まっている。6日まで。

乙女の心情や内に秘めた情熱を表した「小面」、女性の情念を表現する怨霊の面「般若(白)」、文殊菩薩に仕える霊獣の獅子面「獅子口」、人間の深い内面を表現した男面「蝉丸」など、歓び、哀しみ、怒り、憂い、嫉妬、恨みなど、さまざまな感情が打ち込まれた面115点が並んでいる。

同会は平成19年に発足。山田主宰の下、鈴鹿市神戸の南萱町公会堂で月2回研さんし、2年ごとに津、亀山、鈴鹿市などで展覧会を開催している。四日市での開催は初めてとなる。

山田主宰(78)は「現存する能楽曲のほぼ全ての面がそろっている。能面の美に魅せられた会員らの作品から、各面の表情を感じ取っていただきたい」と話していた。