人権作文、東橋内の2人に表彰状 全国中学生中央大会 難病の父、ウクライナ侵攻

【坂局長(左)から表彰状とトロフィーを受け取った三行さん(中)とキットさん=津市中河原の市立東橋内中で】

【津】「第43回全国中学生人権作文コンテスト」中央大会で入賞した三重県津市立東橋内中(同市中河原)の2年生2人への表彰状伝達式が27日、同中であり、法務事務次官賞に選ばれた三行穂乃芽さん(14)と法務省人権擁護局長賞のキット・アンジェリナさん(14)に坂佳恭津地方法務局長から表彰状とトロフィーが手渡された。

同コンテストには全国6450校から73万6513人が応募。都道府県大会で上位入賞した93点が中央大会で審査された。

三行さんは「父の旅路」と題し、難病を患う父親の苦しみや心の葛藤、社会の理解が進むことを望む思いをつづった。受賞を「とてもうれしい」と喜び「父の病気のこと、薬の開発が進まないことを知ってほしくて書いた。これを読んでユニバーサルデザインが広がり、人への接し方を考えてもらえたら」と述べた。

キットさんは母親がウクライナ出身で叔父がロシアによる軍事侵攻で命を落としており、作文「七夕の短冊」で家族を亡くした悲しみや戦争への怒り、平和への願いを述べた。受賞に「書いている時は泣きそうにつらかったけど知ってほしくて書いた。命は一つしかない。自分の国でなくても家族を亡くしてつらい人がいることを知ってほしい」と涙ぐんだ。

中央大会では2人のほか、四日市市立内部中1年の今井彩葉さんが法務省人権擁護局長賞を受賞している。