
稲垣昭義三重県議会議長は8日の定例記者会見で、21日に県議会議事堂で開く「みえ高校生県議会」に11校の生徒ら36人が参加すると発表した。生徒らはAI(人工知能)を活用した教育やバス業界の「2024年問題」などをテーマに質問する予定。稲垣議長は生徒らの意見を県議会での議論に反映させる考えも示した。
議会事務局によると、高校生県議会は県議会への関心を高めてもらうことなどを目的に平成26年度から実施し、5回目。生徒が議員役となって質問し、執行部役の議員らが答弁する。
応募した11校全てが参加する。生徒らは6―7月にかけて開かれた事前の勉強会で議会の仕組みを学んだり、議員のアドバイスを受けながら当日の質問項目を検討したりしてきた。
質問項目は、過疎化への対策▽医師不足の解消策▽1人1台端末を使った学習環境の改善▽森林の有効活用―など。「人口減少対策としての結婚に結びつく支援制度について」との質問もある。
また、これまで10分間としていた各校の持ち時間を、今回から15分間に変更する。これまでの質疑応答で「時間切れ」のケースがあったことなどを踏まえて増やすことにした。
稲垣議長は会見で、生徒らの意見を執行部への提案などに生かすよう、各常任委員長に伝えたと説明。「議会に思いを届ければ自分たちの暮らしが変わると、高校生に感じてほしい」と述べた。
高校生県議会を主催する広聴広報会議(10人)の座長を務める小林正人副議長は会見で「次代を担う高校生らの熱い思いを見てもらいたい」などと述べ、県民に傍聴を呼びかけた。
傍聴の申し込みは不要で午前11時40分から午後4時25分まで。インターネット中継や録画の配信も実施する。問い合わせは企画法務課=電話059(224)2877=へ。