6度に及んだ蝦夷地調査 武四郎の仕事、資料で紹介 松阪の記念館で企画展 三重

【領収書などを貼り付けた「蝦夷屏風」=松阪市小野江町の松浦武四郎記念館で】

【松阪】松浦武四郎記念館は10日、三重県松阪市小野江町の同館企画展示室で企画展「武四郎の蝦夷地調査」を始めた。会期は6月21日まで。

武四郎は幕末、長崎でロシア南下の危機を知り、蝦夷地調査を決意。探査は28歳から41歳まで6度に及んだ。151冊の報告書にまとめた他、紀行本や地図を出版し、蝦夷地の地理やアイヌ民族の文化を伝えた。

蝦夷地の植物や生き物を紹介した「蝦夷訓蒙図彙(い)」はチョウザメなどの絵があるページを展示。同館に北海道美深町から寄贈されたチョウザメの剥製と並べている。

「蝦夷屏風(びょうぶ)」は蝦夷地調査のため購入した物品の領収書などを貼り付けた。調査旅行で案内を務めたアイヌへの返礼や土産品とみられる酒やたばこの購入が分かる。

学芸員の世古詩央里さんは「武四郎の絵は似ていないものもあり面白い」と話し、「武四郎は見たこと聞いたことをありのままに記し、悪いことをしている商人や役人を実名で書いて命を狙われることもあった。展示を通じて武四郎の基本的な仕事を知ってほしい」と来場をよびかけた。

企画展に合わせ12日午前10時から、同館多目的室で「武四郎の蝦夷地調査」をテーマに講座を開く。世古さんが講師を務める。

入館料は一般360円、6―18歳230円。