【名張】任期満了に伴う三重県の名張市長選と同市議選(定数18)が5日、告示された。市長選には現職と新人の計2人、市議選は22人が立候補。12日の投開票に向けた舌戦が始まった。
市長選は共に無所属で届け出順に、新人で元四日市市議の伊藤昌志氏(56)と、現職で元県議の北川裕之氏(67)=1期=が立候補。北川氏は自民、立民、国民、公明の各党から推薦を受けた。
市議選の立候補者は、現職14人、元職1人、新人7人。男性17人、女性5人。公認政党別では、自民4人▽公明4人▽維新1人▽共産1人▽参政1人▽無所属11人―となった。
全国の自治体の中でも特に厳しいとされる財政の健全化などが争点。県内の市町では同市だけが実施していない中学校給食や、分娩施設が市内でゼロとなったことへの対応も焦点となる。
期日前投票は6―11日の午前8時半から午後8時まで、市役所の大会議室で。4日現在の選挙人名簿登録者数は6万2022人(男2万9592人、女3万2430人)。
■どこよりも財政豊かに 伊藤候補の第一声
伊藤候補は午前9時半ごろ、市役所前の広場で第一声。集まった約70人(主催者発表)の支援者らを前に「政策に自信がある。どこよりも財政を豊かにして見せる」などと訴えた。
伊藤候補は財政難への対応について「増税すれば市民が出て行く」と指摘。「他が減税をしていないからこそ、減税すれば人が集まる。減税を進め、名張を日本一豊かなまちにする」と訴えた。
中学校給食は「すぐやる」と主張。「立派な給食センターをつくることを目的にしてはならない」と述べ、閉館する結婚式場の利活用を提案した。「分娩できる体制もすぐ整える」と述べた。
健康づくりが専門の立場から、介護予防や予防医療を進めて「市民の健康寿命を日本一にする」と強調。設備の故障に悩まされる伊賀南部クリーンセンターの課題解決にも意欲を示した。
第一声はユーチューブでライブ配信し、約2400人が視聴したという。この日は市内の団地を選挙カーで巡り、各地で街頭演説。選挙期間中は事務所で配信の「公開収録」も予定している。
■幸福実感できるまちに 北川候補の第一声
北川候補は午前8時半ごろ、市役所前の広場で出陣式を開いた。集まった約250人(主催者発表)の支持者らを前に「若い世代や子育て世代に選ばれるまちにしていく」などと訴えた。
北川候補は「人口が減少する中でも、暮らしやすさと幸福を実感できるまちを皆さんと一緒につくる」と強調。分娩施設の確保や令和11年秋の中学校給食実施などに努める考えを示した。
事業の見直しやふるさと納税の推進など、財政健全化に向けて取り組んだ実績をアピール。「いつまでも『名張は財政が心配で何もできない』と言われない土台を次の4年でつくる」と主張した。
県議時代に所属した会派「新政みえ」の議員や稲森稔尚伊賀市長、奈良県内の村長らも出席。連合三重の番条喜芳会長は「名張を知り尽くした北川さんに最後の最後まで支援を」と呼びかけた。
この後、北川候補は選挙カーに乗り込んで遊説に出発。午後は一見勝之知事が応援に駆け付け、街頭演説で「名張にずっと住み、名張を愛している人だけが名張の首長になれる」などと訴えた。
