
【度会郡】玉城町で活動する「認知症サポーターさくら」が、町地域共生室や「一般社団法人おもしろ健康教育研究所」(静岡県)と連携し、楽しみながら認知症への理解を深める「認知症あるあるすごろく」を作製した。認知症の症状にいち早く気づき地域の支援につなげられるよう、町民への普及を進めていく。
認知症サポーター養成講座の受講生らが集まり、平成20年に認知症サポーターさくらを発足。現在は76人が所属し、同町の高齢者が地域で安心して安全に暮らすことを目的に、さまざまな活動に取り組んでいる。
今回は、伊豆市が認知症にまつわるエピソードを集めたすごろくを作ったことを知った地域共生室が、さくらの谷口恵津子代表(72)に玉城町版のすごろく作製を呼びかけた。3月に町内で行われた研修の中で、同研究所の所長らが講師を務め、さくらのメンバーや認知症の当事者、家族らが経験を基にすごろくのアイデアを出し合った。
完成したすごろくはB3サイズ。升ごとに「ご飯を食べたのに何も食べていないと言う」「送っていった10分後に遊びに来る」など、症状の「あるある」を紹介するほか、認知症を体験する升も作った。
裏面は「玉城町よいとこすごろく」となっていて、「認知症になっても安心して暮らせるまち」を目指す同町の取り組みなどを升ごとに紹介し、困った時のために地域共生室の電話番号も掲載されている。
谷口代表は「すごろくを楽しみながら、認知症を理解してもらいたい」と話していた。
問い合わせは町地域共生室=電話0596(58)7373=へ。