
【鈴鹿】三重県鈴鹿市はこのほど、市が所有する郷土資料をデジタルデータとして整理・保存し、インターネットを通じて閲覧できる「みんなの郷土資料室デジタルアーカイブ Suzuka Digital Museum」の公開を始めた。現在は約7千件を掲載し、今後も増やしていく。
郷土資料室では現在、古文書を中心に鈴鹿の歴史や文化についての資料4、5万件を保管している。資料をデジタルアーカイブ化することで、いつでも無料で活用してもらう狙い。
令和6年度から図書館振興財団の提案型補助事業としてシステム構築などに取り組んできた。助成額は約803万円。2年間の計画で、本年度は情報追加のほか、秋ごろをめどに成果発表会を予定する。
郷土資料室収蔵の古文書、美術工芸、文書資料など約5千件をカテゴリー別で検索できる。江戸から近代にかけての伊勢型紙関係資料は約2千件のうち、約100点を高精細画像で閲覧できる。
「鈴鹿の記憶」として、これまでに市が撮影した写真や市民からの寄贈など明治から昭和50年代くらいまでの古い写真、約百点を公開する。
担当の市文化財課は「教育現場や研究者、地域活動など活用の幅を広げてもらえれば」と話した。