
【鈴鹿】津市垂水の三重いすゞ自動車(西田義明社長)は23日、鈴鹿市稲生町の県立稲生高校(横山勝規校長)に、教材として中型トラック用のディーゼルエンジン1基を寄贈した。
寄贈されたエンジンは重量約300キロ。今後、普通科自動車工業コースの3年生が、分解組み立て実習などの授業で活用する。
寄贈は同社の創立73周年記念事業の一環として実施。現在は同コースの卒業生6人が、整備士として同社で働いているという。
同日、同校で寄贈式があり、西田社長は「大型車の整備士は安定した物流を支える技術者。AI(人工知能)が発達しても、安全を最後に支えるのは人の目で見て、手で点検した技術。寄贈したエンジンを教材として存分に活用していただき、自動車業界全体に興味や関心を寄せてもらえれば」とあいさつ。その後、横山校長に目録を手渡した。
目録を受け取った横山校長は「今後も実践的な学びを続けていくとともに、寄贈していただいた思いを大事にしていく」と謝辞を述べた。
式典には同コース3年生15人のほか、令和5年度卒業生で同社整備士の宮本大輔さん(19)も出席。宮本さんは「トラックに興味を持ち、ディーゼルエンジンについて勉強してほしい」とあいさつし、在校生代表で山田凌雅さん(17)が「大切に使わせていただく。ありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えた。