津村元県議が出馬表明 尾鷲市長選、ボトムアップ型の市政へ

【選挙公約を発表する津村氏=尾鷲市内で】

【尾鷲】任期満了に伴う尾鷲市長選(6月1日告示、8日投開票)に向け、元県議の津村衛氏(50)は22日、無所属で立候補すると表明した。津村氏は「みんなで一緒につくる尾鷲」と題し、市民との対話を重視するボトムアップ型の市政への転換などに意欲を示した。

市内で記者会見を開いた津村氏は、重点政策として「3つの№1」を目指すと発表。命を守る医療・防災対策、元気なまちづくり、子ども・子育てを挙げた。防災担当監の設置など防災ネットワーク構築のほか、観光振興では商店街の集客交流事業を展開する考え。

すでに3選に向け出馬表明している現職の加藤千速氏(76)について「トップダウン型の進め方では、みんなの声が届かず、一体感を持てない」と批判。県との関係性も希薄化していると訴え「早急に連携協力体制を再構築する。パイプを強固にし、課題や問題の解決に協力してもらう」と力を込めた。

また、加藤氏が推し進める10の大型事業は「議会で議論し、議決したことは非常に重い」との認識を示し、継続する意向を表明。他方、着工した野球場を挙げ「市民は球場の概要や活用法を知らされていない。魅力的な球場になるよう市民らと協議する」と話した。

津村氏は同市泉町出身で、帝京大卒。平成12年から市議を2期務めた後、19年から県議を3期務めた。現在は家業の製炭業を営んでいる。