校長に行政職員、10年ぶり登用へ 三重県教育長会見

【定例記者会見で、行政職員を県立学校長に登用すると発表する福永教育長=県庁で】

福永和伸教育長は24日の定例記者会見で、三重県の行政職員1人を県立学校長に登用することを明らかにした。行政職員の登用は10年ぶり。配置する職員や学校は31日に発表する。

県教委によると、行政職員のマネジメント手法を学校に取り入れることが目的。行政職員が得た学校運営の経験を、今後の教育行政に生かす狙いもある。県教委が県に人選を依頼していた。

県教委は平成19年度から27年度にかけ、行政職員の4人を県立高の校長として登用していた。うち1人は福永教育長で、23年度から3年間にわたって亀山高の校長を務めた。

福永教育長は会見で、行政職員の登用を「個人的には歓迎している」とし、教職員らの理解について「校長のポストを取られると思う人もいるかもしれないが、大きな反対はない」と述べた。

校長を務めた自らの経験から、行政と教育現場は「文化が全く違う」と強調。「学校は上意下達ではなく、フラットな組織。一定の信頼関係がないと動かないところがある」と語った。