
【北牟婁郡】三重県紀北町は27日、令和7年度当初予算案を発表した。一般会計は116億8647万円(前年度比6・7%増)で、平成17年の旧2町合併後で最大規模となった。
記者会見で尾上壽一町長は「町民の生命や健康、生活を守り、経済活動を支える対策を講じるのが重要」と強調。子育て世帯に対する施策などを拡充した「積極的な予算措置」を施した。
歳入では、定額減税の終了などに伴い、町税は6・2%増の12億9658万円。町債は相賀地区の汐ノ津呂排水機場整備事業などで45・9%増の13億6360万円に拡大した。
歳出では、義務的経費の人件費が給与改定の影響で7・7%増の22億6600万円。維持補修費は44・3%減の8226万円で、学校などの集中的な修繕の完了が大きい。
主な事業は、浸水対策として同排水機場に機場(毎秒3トン)を増設する事業に7億7388万円を計上。老朽化に伴う矢口漁港の堤防などの整備事業に8060万円を盛り込んだ。
幼稚園児と小中学生を対象とした学校給食費支援事業(4312万円)は、給食費を無償化。放課後児童クラブ対策事業(7105万円)は、10歳未満児に生活の場を提供する。
地域創生を担う総務省の制度「地域活性化起業人」受け入れ事業(590万円)では、観光誘客を担う人材を確保。海山郷土資料館の改修費に300万円を計上し、スロープなどを新設する。
町は令和7年度一般会計当初予算案を含む議案34件、諮問1件を3月3日開会予定の町議会定例会に上程する。会期は同18日までの計16日間。一般質問は同13、14日。