
【鈴鹿】三重県鈴鹿市は4月1日から、職員への不当要求などカスタマーハラスメント(カスハラ)対策として、今月策定したマニュアルに基づいた対応や職員研修、名札表記の変更で一体的に取り組む。
近年増加する職員へのカスハラ行為から職員を守るとともに、市民への安定的な行政サービスを提供するのが狙い。
市が令和5年4月、職員を対象に実施した不当要求に関する調査によると、有効回答者数953人のうち、564人が入庁後に窓口での暴言や大声での威嚇、長時間の居座りなど、カスハラ行為を受けたことがあると回答。そのうち、直近1年以内と回答したのは251人。
マニュアルは弁護士の意見を取り入れ、実践的な対応例も盛り込んだ。
今月12日には策定したマニュアルを使った職員研修を実施。課長級の約70人が参加し、対応を学んだ。研修は今後も対象職員を拡大し、実施する計画。
名札はひらがな表記で名字のみとし、ローマ字を併記する。
末松則子市長は「本来はこういうことが起きないことが一番大事ではあるが、事前の予防は大事。しっかりと活用していきたい」と話している。