
【鈴鹿】1月5日に三重県鈴鹿市御薗町のスポーツの杜鈴鹿で試合前の車両誘導中に突然倒れ、一時心肺停止状態になったヴィアティン三重バレーボールの60代男性関係者を迅速で適切な対応で救助したとして、中尾聡ゼネラルマネジャー(60)など同チーム関係者3人、三重ホンダヒートの関係者2人の計5人が26日、同市消防本部(酒井孝明消防長)から協力者表彰を受けた。
5人は中尾GMのほか、トレーナーで理学療法士の柴山靖さん(55)と看護師の宇田佐知子さん(54)、三重ホンダヒートの駐車場警備を請け負うエイワの鈴木亘部長(47)とスポーツトレーナーの鎌田真理子さん(38)。
同消防本部によると、事案は1月5日10時ごろ発生。同日、体育館で男子バレー、サッカー・ラグビー場で三重ホンダヒートの試合があり、鈴木さんと中尾さんは駐車場整理の打ち合わせ中だったという。
男性が倒れたことに気づいた鈴木さんが迅速に119通報する間に、中尾さんが柴山さんを呼び心肺蘇生やAED(自動体外式除細動器)を使用。近くにいた宇田さんや鎌田さんとともに適切な処置で連携し、通報から6分後に駆けつけた救急隊員につないだ。男性は約2週間入院し、退院したという。
この日は柴山さん、鈴木さん、中尾さんの3人が出席。酒井消防長は3人に感謝状を手渡し、「勇気ある行動に敬意を表します」謝辞を述べた。
柴山さんは「AEDを2回して意識が戻った」と振り返り、3人は「1秒たりとも無駄にしなかったことで後遺症から免れた。改めてAEDの重要性を実感した」と口をそろえた。