三重労働局が27日に発表した11月の一般職業紹介状況によると、県内の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0・02ポイント減の1・13倍。求人の減少などにより、2カ月ぶりに低下した。
同局によると、有効求人倍率の全国順位は一つ下げて34位に。18カ月連続で全国平均を下回った。「改善の動きに弱さが見られる」などとする雇用情勢の判断は据え置いた。
有効求人数は前月比1・9%(538人)減の2万8378人。2カ月ぶりに減少した。有効求職者数は0・04%(9人)増の2万5137人。2カ月ぶりに増加した。
新規求人倍率は前月比0・28ポイント減の1・79倍。2カ月ぶりに低下した。飲食などの14業種が前年同月比で新規求人を減らし、1業種が横ばい。建設などの3業種が増加した。
有効求人倍率が低下した理由について、同局は「大口の新規求人が出るタイミングがずれたことが影響した。前月までと比べて求人や求職の状況に大きな変化はない」としている。
一方、最低賃金の上昇によって「より良い条件を求めた積極的な転職が一時的に収まっている」と説明。「物価高騰や賃上げにより、特に中小零細は引き続き人員増の余裕がない」としている。