熊野IC工事現場をパトロール 労災事故防止へ、紀勢国道事務所と熊野労基署 三重

【工事現場を視察する職員ら=熊野市有馬町の国道42号熊野ICで】

【熊野】年末年始の労災事故を防ごうと、国土交通省紀勢国道事務所と熊野労働基準監督署は19日、三重県熊野市有馬町の国道42号熊野インターチェンジ(IC、仮称)の工事現場を合同パトロールした。職員らは作業環境などを確認し、安全対策の徹底を呼びかけた。

同事務所によると、工事現場は熊野大泊ICを起点に、同市久生屋町に至る自動車専用道路「熊野道路」(延長約6・7キロ)の一部。令和元年に着工し、現在は軟弱地盤の盛り土施工を進める。海抜約15・7メートルまで積み上げ、最終的には海抜約32メートルに達する予定。

パトロールは同事務所と熊野労基署、受注者の計約50人が参加。同事務所の担当者らが工事の進め方や進捗(しんちょく)状況、事故防止の取り組みを説明した後、現場を視察。工事車両の導線、転落防止などを細かく確認した。

同労基署の半田敦裕署長は「(危険箇所を)色で明示するなど、車両通行の安全確保に取り組んでいる。引き続き事故防止に努めてほしい」と評価。同事務所の松田昇副所長は「現場はきれいに整理され、工夫も見られた。事故なく年末を迎えてほしい」と話した。

中部地方整備局によると、同事務所を含む県下3事務所が本年度の発注工事の事故件数は、先月末時点で6件。直近5年間の平均値を下回る。