
【多気郡】住友生命保険(大阪市中央区、高田幸徳社長)と大台町、宮川森林組合、一般社団法人「more trees(モア トゥリーズ)」は4日、森林保全と地域活性化に関する連携協定を結び、同町岩井の「住友生命の森」で広葉樹の苗を植えた。

同町は町内全域が「大台ケ原・大峯山・大杉谷ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)」に認定されている。同組合は広葉樹を含む植林を進め、災害に強く見た目も楽しめる森づくりに取り組んでいる。地域に自生する樹木の種子から約130種類の苗木を生産している。
トゥリーズは音楽家の故坂本龍一氏が創設した森林保全団体。2年前に同町・同組合と連携協定を結び、今回の住友生命との協定を仲介した。住友生命は本年度から3年間、トゥリーズを通じて同町に年300万円を寄付する。
締結式で住友生命の角英幸副社長は「住友発祥の別子銅山は森林伐採した後、大規模な植林をした歴史がある。長い期間の取り組みが必要」とあいさつ。
宮川森林組合の平野正樹副組合長は「針葉樹ばかりだと根が浅いので水持ちが悪く、集中豪雨で被害を受けると手が付けられない。広葉樹の山に戻していく努力をしている」と述べた。
植林は同町岩井、小滝の5カ所、計0・25ヘクタールで実施する。この日は岩井の谷奥にある2カ所にケヤキやカツラ、山桜、イロハモミジ、トチなど25種類の苗を植えた。同社本社企画部・三重支社の職員ら約30人が穴を掘って苗木を植えていった。