公演中の災害に備え 亀山市文化会館で観客ら避難訓練 三重

【職員(左端)の指示で避難する観客ら=亀山市東御幸町の市文化会館で】

【亀山】三重県亀山市東御幸町の同市文化会館(野間秀一館長)を管理・運営する同市地域社会振興会は26日、同館で、「避難訓練付落語会」を開いた。

訓練は、同館で催しなどの公演中に地震や火災が発生した場合、同館職員による観客の安全な誘導と、観客が慌てず避難できるかなどの行動を検証する目的で、年に一度実施している。

この日は、芸能生活30周年を迎えた同市出身で市文化大使の落語家、三代目林家菊丸氏の記念落語会の途中で、訓練として、地震により湯沸室で火災が発生したと想定。

職員が館内放送で「ただいまの地震により、館内で火災が発生しました。状況と避難経路を確認していますので、指示があるまで、席を立たずに待機してください」と呼びかけた後、観客約400人は、職員の指示で屋外の安全な場所に避難した。

菊丸氏は「万一に備えての訓練は大事」とし、「火の用心」と声をかけながら町内を見回る演目「二番煎じ」を披露した。

野間館長は「皆さん、職員の指示で迅速に避難していただいた」と訓練を見守っていた。

【落語を披露する菊丸氏=亀山市東御幸町の市文化会館で】