議長選、稲垣氏立候補か、副は小林氏調整 三重県議会、中森議長は辞職見通し

【稲垣昭義議員(左)と小林正人議員】

三重県議会は16日の本会議で、本年度の役員改選を実施する。中森博文議長は辞職する見通しで、議長選には稲垣昭義議員(新政みえ、6期、四日市市選出)が立候補する方針。副議長選には、小林正人議員(自民党、5期、鈴鹿市)が立候補する。

関係者によると、中森議長は8日、自民党(19人)の会派総会で続投の意向を示していたとされる。兼務する全国都道府県議会議長会の副会長任期(2年)を踏まえた意向とみられる。

会派内では中森議長の続投を認める声もあったが、複数の議員が慣例通り1年での辞職を要求。中森議長の続投で調整しきれず、最大会派の新政みえ(21人)に譲ることになった。

これに対し、新政みえは会派代表を稲垣議員から藤田宜三議員(5期、鈴鹿市)に変更する届け出を9日付で議会事務局に提出。稲垣議員の議長就任に向けた構えを見せていた。

一方、新政みえは「議長は最大会派、副議長は第二会派」との考えに基づき、副議長ポストを自民党に譲る。正副議長選を巡る両会派の調整は、既に水面下の話し合いで決着したとみられる。

自民系は昨年4月の県議選後も最大勢力を維持しつつ、直後の役員改選では正副議長の独占を回避し、副議長ポストを新政みえに譲った。当時も両会派が水面下で候補者を調整していた。

議長任期は申し合わせで2年以内。中森議長は就任時に「まずは1年間を完遂した上で、いったん辞表を提出する。2年目を担う必要があれば、改めて議員各位の信を問う」と述べていた。