明治風の郵便ポスト設置 玉城町役場前に、熊野古道世界遺産20周年記念 三重

【明治初期の郵便ポストをモチーフにしたオリジナル郵便ポスト=玉城町役場前で】

【度会郡】三重県の玉城町役場前にこのほど、熊野古道世界遺産登録20周年記念の一環として、明治初期の郵便ポストをモチーフにしたオリジナル郵便ポストが設置された。

同場所には丸形ポストが設置されていたが、田丸駅交流施設(同町佐田)の整備に合わせて田丸駅前に移設したため、町が新たなポストの設置を決め、約1年前から玉城郵便局に相談し、準備を進めてきた。

熊野街道など三つの街道が交わり、城下町として栄えた歴史ある町の雰囲気に合うように、約150年前の郵便ポストのデザインを参考にした。同様のポストを設置している伊勢市の五十鈴川郵便局が協力し、設計図を提供。金属加工などを手がける岩間特殊溶接所(同町岡村)に製作を依頼した。

完成したポストは黒色で、耐久性の高いステンレス製。縦40センチ、横46センチ、奥行き40センチ。約1・9メートルの支柱に取り付け、屋根を付けて設置した。以前のポストは投函(とうかん)口が小さくレターパックが入らないなど利用しづらい面もあったため、機能性にも考慮した。事業費は約50万円。

町まちづくり推進課の中川泰成課長は「玉城町でオリジナルポストを設置しているのはここだけなので、田丸城跡と合わせて見に来てください」と話した。