能登地震被災者に義援金 関宿の2店、亀山市に寄託 三重

【櫻井市長(右端)に義援金を手渡す服部さん(中央)と山口さん=亀山市役所で】

【亀山】三重県亀山市の観光地「関宿」の街道沿いで銘菓「関の戸」を販売する、老舗和菓子店「深川屋陸奥大掾」(同市関町中町)女将(おかみ)の服部理佳さんと、山菜おこわと街道そばで有名な和食店「会津屋」(同町新所)の山口ゆかり店主の2人は1日、亀山市役所に櫻井義之市長を表敬訪問し、能登半島地震の被災者らへの義援金を櫻井市長に手渡した。

義援金は、今年3月に関宿街道一帯で開催した「東海道のおひなさま」で訪れた人らに、深川屋陸奥大掾は「おしるこ」を、会津屋は「ゆず茶」を振る舞い、志としていただいた全額を義援金に充てた。深川屋陸奥大掾は10万9760円。会津屋は2万3660円。

服部さんは「関宿は、国の重要的建造物群保存地区に選定されており、輪島市も選定されていることから、関宿で店を営む『深川屋陸奥大掾』として、微力ながら被災者の力になればと、会津屋さんに声かけした」と話した。

山口店主は「理佳さんの思いに賛同し、ゆず茶を飲んだ人から志をいただいた。今後は夏に向け、冷たいゆず茶で継続します」と語った。

櫻井市長は「これまで延べ約50人の職員を輪島市に派遣し、被災した建物の調査などに当たっている。職員からは、まだまだ復興には相当の時間がかかると報告を受けている」とし、「両店の尊いご厚意に感謝します。責任を持って日本赤十字社に送付します」と礼を述べた。