各地の11面観音像描く 津で山口さん個展

【3度目の個展を開いた山口さん=津市中央の三重画廊で】

【津】三重県津市の画家、坂本泰漣さん(64)に師事する山口泰子さん(82)=同市白塚町=の3回目の個展が1日、同市中央の三重画廊で始まった。各地の寺院の11面観音像を描いた新作やこれまでの公募展入賞作など大小37点を展示販売している。5日まで。

山口さんは子育ての傍ら絵を描き続け全国公募展や県展で入賞・入選を重ねた。個展は平成30年の喜寿記念以来6年ぶりとなる。

山口さんは西国33所、四国88ケ所など多くの寺院を巡っており、慈悲深い表情に引かれ各地の11面観音像を描いた。滋賀県長浜市の向源寺の像は穏やかな表情の正面と背面が大きく笑う後ろ姿の双方を描いており、緻密な鉛筆の線にアクリル絵の具の色で変化を付けている。

これまでの公募展入選作や初期の風景画も並んでおり、山口さんは「今度何を描こうかと考えるのが楽しい。好きな観音様を見つけてほしい」と来場を呼びかけた。