漂着魚類を迅速処理 志摩市 漁協や飼料業者と協定

【協定を締結した橋爪市長(右端)と金子社長(中央)ら=志摩市役所で】

【志摩】三重県志摩市大王町の波切漁港で昨年12月に小魚が大量死し、漁業に大きな影響が出たことを受け、市はこのほど、飼料・肥料製造などを手がける「金子あらや商店」(愛知県豊橋市)や三重外湾漁協、鳥羽磯部漁協と、「自然現象等による漂着魚類等の処理に関する協定」を締結した。同様の事態が起きた時に4者が連携・協力し、迅速な処理につなげる。

市によると、波切漁港で大量死した小魚はカタボシイワシで、漁業者や市、県が約150トンを回収し、市が埋設処分などで約65トンを処理した。金子あらや商店は畜産飼料の原料として、約84トンを引き取った。

市役所で調印式があり、橋爪政吉市長や金子あらや商店の金子知代社長、三重外湾漁協の福田英紀参事、鳥羽磯部漁協の濵口正広理事らが出席した。

橋爪市長は「迅速に対応ができ、漁港の機能もストップさせない素晴らしい協定になった」、金子社長は「原料を扱う上で鮮度がとても大切。協定により迅速に動けるのがありがたい」と述べた。