「宝暦治水」で犠牲の薩摩義士しのぶ 桑名の海藏寺で270回忌追悼供養大法要 三重

【焼香をして手を合わせる参列者=桑名市北寺町の海藏寺で】

【桑名】江戸時代の木曽三川治水工事「宝暦治水」で犠牲となった薩摩義士の追悼供養大法要が25日、三重県桑名市北寺町の海藏寺であった。約90人が焼香をして手を合わせ、義士たちの遺徳をしのんだ。

寺には工事を指揮し、予算超過の責任を取って自害した家老の平田靱負(ゆきえ)ら24人の墓がある。今年は270年忌に当たる。法要は例年、平田の命日の5月25日に営まれているが、同日鹿児島市で開催される「頌徳(しょうとく)慰霊祭」への団体参拝を予定しており、一カ月早めた。

桑名市の宝暦治水薩摩義士顕彰奉賛会を代表し、山守拓治さんは「難工事で多くの犠牲者を出したことは痛恨の極みだが、270年たった今も不滅の偉業です」とたたえた。

鹿児島県からも、鹿児島県薩摩義士顕彰会や、霧島市道義高揚・豊かな心推進協議会の関係者らが参列した。