日本画画材で描いた洋画 伊藤さん、四日市で個展 三重

【作品を紹介する伊藤さん=四日市市新町のアートギャラリー「黒い森」で】

【四日市】三重県津市安濃町の洋画家、伊藤清和さん(72)の個展が17日、四日市市新町のアートギャラリー「黒い森」で始まった。スペインの世界遺産の古都トレドの風景を描いた作品を中心に、近作20点を展示している。28日まで。月曜日は休み。

丘の中腹に建つ教会を、和紙に墨や金箔(きんぱく)で表現した「トレドの聖堂」、山里に舞う色鮮やかなチョウと、周囲の草花を抽象的に捉えた油彩画「舞の響き」などが並ぶ。また、水干絵の具や金泥を使って描いた自身のえとの辰(たつ)を描いた「青龍」も展示している。

伊藤さんは愛知県立芸大大学院を修了。主宰する絵画教室で指導する傍ら、国内外で作品を発表している。平成23年度「県文化奨励賞」、令和3年度「三十三ふるさと三重文化賞」など数多くの受賞歴がある。「年齢とともにいろいろな画材を試してみたくなってきた。洋画家が日本画の画材を使って描いた作品を味わっていただきたい」と語った。