杉井さん夫妻と教え子13人、能登復興を支援 津の三重画廊で作品展示販売、収益全額寄付へ

【津】津市白山町伊勢見の作家、杉井観峯さん(70)、栄枝子さん(67)夫妻は27日、同市中央の三重画廊で能登半島地震復興支援の作品展「WORKS’24」を開いた。杉井夫妻と、思いに賛同した教え子13人の作品約150点を展示販売し、利益の全額を郵便局を通じて石川県に寄付する。31日まで。

杉井夫妻は平成28年までの約20年にわたり市内で美術教室「杉井美術研究所」を主宰した。卒業後多くの生徒が金沢美術工芸大に進み、現地を拠点にする作家もいることから復興支援展を企画し、全国の30―40代の出身者が賛同。当時の作品展タイトル「WORKS」を冠し実現した。

絵画、立体、陶芸、木彫、金属工芸などさまざまなジャンルの小品を中心に展示。昨年出産し、わが子が生まれた喜びを作品に込めたという岡南杏奈さん(36)=千葉県千葉市=は絵付けしたガラス製品や石粉粘土の人形を出品し「被災地で子育てする人はどれだけ不安かと思い、ぜひ参加したかった」と話す。

観峯さんは「少しでも被災地の力になりたいという思いで作り上げた展覧会。当時の『WORKS』をまたやれる喜びも感じている」と話した。