貝焼き屋台の番号札、レーザーで刻印 伊勢工高生が店主に贈る

【貝焼き屋台の岸さん(左端)に貝殻を使った番号札を贈った伊勢工業高生ら(おかげ横丁提供)】

【伊勢】三重県伊勢市の県立伊勢工業高校建築科の生徒らが、市内の観光スポット「おかげ横丁」に出店している貝焼き屋台で使用する番号札を作った。伊勢志摩特産の「ヒオウギ貝」の貝殻にレーザー加工の技術で番号を彫刻。このほど屋台の店主に贈った。

生徒らがものづくりを通じて地域貢献する「高校生工務店」の活動の一環。2年生の卯辰(うたつ)考平さんと1年生谷柚希さんが、1カ月かけて40個を仕上げた。

貝焼き屋台は、南伊勢町でヒオウギ貝の養殖を手がける岸養殖の岸信夫さんが焼きたての貝を販売する屋台。焼き上がりを待つ客に渡す番号札として、紫やオレンジ色など色鮮やかなヒオウギ貝の貝殻にペンキで数字を書いたものを使っていたが、すぐ数字が消えてしまい困っていた。そこで、高校生工務店の取り組みを知った岸さんが、同校に相談。卯辰さんらが、レーザー加工機を使って貝殻に1から20の数字を彫刻し、カラフルな貝殻に白く数字が刻み込まれた番号札が完成した。併せて、収納ケースも作った。

おかげ横丁で、番号札を受け取った岸さんは、「貝がきれいでインパクトがある。さっそく使います」と感謝した。卯辰さんらは「地元特産のヒオウギ貝を知ってもらい、売り上げアップにつながればうれしい。伊勢工業高の取り組みも知ってもらえたら」と話していた。