三重県産材スピーカー、名古屋のホテルにお目見え 大紀町の杉など使用

【「ザロイヤルパークホテル アイコニック名古屋」ロビーにあるウッドスピーカー=名古屋市中区栄で】

【松阪】地域創生を目指す地域商社「ネーブル・ジャパン」(三重県松阪市日野町、濱岡正己社長)が扱うウッドスピーカーが、20日に営業を開始した名古屋市中区栄の「ザロイヤルパークホテル アイコニック名古屋」にお目見えした。大紀町滝原の瀧原宮で自然災害のため伐採された杉などを使っている。

木の板から音を響かせるスピーカーは松阪市殿町に工房がある横濱金平さんの特許技術を使用。3年前にオープンした国内初の高層ハイブリッド木造のホテル「ザロイヤルパークキャンバス 札幌大通公園」(札幌市)にトドマツ製スピーカーを納入した。2年前にリニューアルした「ホテル津センターパレス」(津市)はロビーに集成材のスピーカーを取り入れている。県産材は今回が初めてとなる。

アイコニック名古屋は建て替えた複合ビル「中日ビル」に入る。三菱地所グループの「ロイヤルパークホテルズ」の中で最もグレードが高い。ロビーに瀧原宮から払い下げられた木で製作した高さ205センチ、幅68センチ、厚さ6センチの一枚板のスピーカーを設置。スイートルームの天井やベット頭側、壁に尾鷲杉などで作ったスピーカーを配置している。

濱岡社長は「木を通して明瞭で気持ち良い音を奏でる。ウッドスピーカーの利用を広げていきたい」とアピールしている。