中小賃上げ支援費用など追加 三重県、2月補正108億円

三重県は14日、中小企業の賃上げや介護職員の待遇改善を支援する費用などとして、一般会計に約108億6600万円を追加する2月補正予算を発表した。19日の県議会本会議に提出する。

県によると、賃上げの支援には2億800万円を計上。賃上げを実施する中小企業や小規模事業所を対象に、省エネや省力化、作業の効率化などに必要な投資の半額を400万円まで補助する。

介護人材を確保するため、介護職員の処遇を改善する予算として6億2200万円を計上。今月から4カ月間、1人当たり月額平均6千円の賃上げに相当する額を事業所に対して補助する。

波切漁港(志摩市)でニシン科の小魚「カタボシイワシ」が大量死した問題に対処する費用として5400万円を計上。大量死で悪化した漁港内の海水を、ポンプで外海に排出する。

小中学生に配る1人1台端末の将来的な更新に向け、11億2千万円を積み立てる。デジタルなどの成長分野を支える人材を高校の段階から育成する費用として2億円を計上した。

このほか、能登半島地震の被災地に提供した県の備蓄物資を補充するための費用として、1億5600万円を計上した。被災地への支援や物資の輸送には、3200万円を充てる。

補正予算のうち、66億8400万円は国庫支出金で賄う。残りは38億2千万円を起債するほか、貯金に当たる財政調整基金から2億4800万円を取り崩すなどして対応する。