木を焦がし動植物描く 津で中川さん遺作展 三重

【中川さんの遺作が並ぶ会場=津市一志町の松尾表具店ギャラリー「一期一會」で】

【津】電熱ペンで木を焦がして描く「ウッドバーニング」の作品を制作し、令和4年12月に亡くなった三重県松阪市嬉野宮野町の故中川和俊さん=享年(71)=の遺作展「kazu展」が、津市一志町の松尾表具店ギャラリー一期(ご)一會(え)で開かれている。動植物、魚、浮世絵など多様な題材を緻密に描いた作品47点を展示している。29日まで。日曜、祝日は休み。

中川さんは元公務員。15年ほど前から趣味でウッドバーニングを続け多くの作品を作った。生前は発表の機会はなかったが親交の深かったおじの提案で遺作展が実現した。

ホオズキやキャベツなどの花や葉脈を細密に表現し顔彩で着色した作品が並ぶ。美人画や東海道五十三次の一場面もある。妻の千代さん(71)は「優しく穏やかな人でどんどん上手になっていった。(展示を)喜んでいるかな」としのんだ。