男子高校生に複数回痴漢 三重県が男性主事を停職処分

【記者会見で、職員の懲戒処分を発表する担当者ら=県庁で】

出勤途中に電車内で男子高校生に複数回にわたって痴漢行為をしたとして、三重県は2日、四日市地域防災総合事務所の男性主事(25)を停職5月の懲戒処分とした。退職は申し出ていない。

県によると、男性主事は昨年4月下旬ごろから5月24日まで週に2―3回、近鉄江戸橋駅から乗った急行の車内で、同じ男子高校生の尻や太ももを着衣の上から手で触る痴漢行為をしていた。

男子生徒から相談を受けて車内で張り込んでいた津署員が、男性主事の痴漢行為を目撃。津区検が迷惑防止条例違反の罪で略式起訴し、津簡裁は罰金30万円の略式命令を出した。

男性主事は県の聞き取りに「身勝手な行為で被害者に多大な迷惑をかけた。コンプライアンスの取り組みが進められている中で、県民の信頼を損なったことをおわびしたい」と話した。

動機については「好みのタイプだった。偶然に手が触れたことがきっかけだったが、エスカレートした。男性への性加害は大きなことにならないと考えていた」と説明しているという。

渡邊健治人事課長は2日の記者会見で「県民の信頼を損なったことをおわびする」と陳謝。「職員としての自覚や社会的な責任を認識してもらうための取り組みを続けたい」と述べた。