困窮子育て世帯を支援 志摩市社協が事業立ち上げ 三重

【前田会長(右)から登録証を受け取った中岡店長。ダイナムから食料や日用品が寄付された=志摩市阿児町鵜方のサンライフあごで】

【志摩】三重県の志摩市社会福祉協議会が、0―18歳未満の子どもを養育する生活困窮世帯の自立に向けた支援を行う事業「ふんばり子育てはっぴぃ隊」を立ち上げた。食料や日用品を届けて生活状況を把握し、継続して対象世帯を見守るという。同事業に食料などを寄付する協力企業第1号としてこのほど、全国にパチンコ店を展開するダイナム(東京都)が登録された。

社協は市の委託を受け、「志摩市くらしサポートセンターふんばり」を設けて生活困窮者からの相談を受け付けるなど支援を実施。利用できる制度の中で食料や日用品を提供できる事業はあるが、回数が限られているため継続した支援が難しく、課題となっていたという。

子育て世帯からも「家事と仕事、育児を一人で行っており、収入が安定しない」「出産で仕事を辞め、おむつを買えるか不安」といった相談があったため、赤い羽根共同募金の助成金を活用し、同事業に取り組むことにした。食料などの配布が目的ではなく、対象世帯とつながって見守り、状況に合わせて必要なサポートが受けられるよう、関係機関につなげることを目的としている。

同市阿児町鵜方のサンライフあごであった発足式で、社協の前田正典会長がダイナムPAO店(同市阿児町)の中岡慎吾店長に登録証を手渡し、「協力企業に登録していただき感謝している。継続して支援してもらえるとありがたい」と述べた。

地域貢献に取り組むダイナムは、県内8店舗がファン感謝デーの景品として用意したコメや乾麺、レトルトカレーなど141点を寄付した。中岡店長は「困っている人がたくさんいると思うので届けてもらいたい」と話した。

事業の利用希望者は電話などで社協に申し込む。世帯の状況を聞き取り、支援が決定後、毎月第3火曜日に食料や日用品を届ける。2月から訪問を始める予定。協力企業も募集していて、現在はダイナムのほか個人1人とボランティアグループ1団体が登録している。

問い合わせは「市くらしサポートセンターふんばり」=電話0599(68)7130=へ。