タイから三重へ観光客増図る 旅行業協会と県が初の覚書

【覚書を交わした一見知事(右)とチャルン会長=バンコク市で(県提供)】

タイ訪問中の一見勝之三重県知事は10日、観光分野に関する覚書(MOU)をタイ旅行業協会と締結した。県と協会が覚書を締結するのは初めて。県を訪れる観光客の増加に向けて連携する。

覚書は、両国の観光事業者に対する情報発信や事業者間の交流などにより、タイから県を訪れる観光客の増加を図ると明記。両国の観光産業を発展させることでも連携すると定めた。

県は約900の旅行会社が加盟する協会を通じて県内の観光資源をアピールし、観光客を増やしたい考え。旅行会社による視察の受け入れや協会が開く催しへの出展を想定している。

この日、バンコク市内のホテルで締結式があった。一見知事と協会のチャルン・ワンガナノン会長が覚書に署名。三重交通の浦野克雄取締役や御木本真珠島の柴原昇取締役らが同席した。

一見知事は「県内の観光資源を活用し、タイの富裕層やインセンティブツアーの誘致に取り組みたい」とあいさつ。チャルン会長は「県への来訪を支援すると約束する」と述べた。

このほか、一見知事はバンコク市内のタイ国際航空を訪れ、中部国際空港(愛知県常滑市)への増便を要望。チャイ・エアムシリCEOは「有力な選択肢として検討したい」と述べた。