無病息災願い鏡餅焼き 四日市の加冨神社

【鏡餅(手前)を焼きながら、かがり火にしめ飾りを投げ入れる参拝者ら=四日市市波木町の加冨神社で】

【四日市】三重県四日市市波木町の加冨神社(村木正一・竹村幸夫氏子総代)の氏子有志と同市貝家町、波木町自治会(村木久富・矢田昭人会長)は7日、150年以上続く伝統の「鏡餅焼き神事」を同神社で実施し、家内安全と五穀豊穣(ほうじょう)を祈念した。

神事は、年頭に神官が約350軒の氏子宅を回って神棚をおはらいする神棚祭から始まり、7日朝、氏子らは薄く切った鏡餅としめ飾りを手に同神社に詣でる。

氏子らは、境内中央の直径約3メートルの穴にたかれたかがり火にしめ飾りやお札を投げ入れ、無病息災を願いながらおき火で餅を焼き、年始のあいさつを交わし合っていた。

同市波木町の栗本洋子さん(82)智美さん(54)親子は「嫁いで55年、ほぼ毎年詣でています。身が清められる思いです」、竹村氏子総代(71)は「年頭の大災害に胸が痛みますが、地域の伝統行事を若い世代に引き継いでいきたい」とそれぞれ話していた。