大型トラック運転手を起訴 亀山市の東名阪8人死傷事故 三重

今年3月、三重県亀山市の東名阪自動車道上下線で大型トラックなど5台が絡み3人が死亡、5人が重軽傷を負った事故で、自動車運転処罰法違反の疑いで書類送検された運転手4人について、津地検は20日、前方の注意を怠ったとして、大型トラックを運転していた志摩市の男性会社員(69)=送検時=を過失運転致死傷罪で起訴した。

また、軽乗用車を運転していた男性(51)と乗用車を運転していた男性(29)を嫌疑不十分で不起訴処分とし、事故で死亡した中型トラックを運転していた大阪市の男性会社員=当時(53)=を容疑者死亡で不起訴処分とした。

津地検は嫌疑不十分の理由について「関係各証拠を精査した結果、犯罪の成立を認定すべき証拠が不十分だった」としている。

起訴状などによると、男性会社員(69)が運転する大型トラックは3月27日未明、亀山市辺法寺町東名阪自動車道上り線で、中型トラックと事故を起こして横転していた軽ワゴン車に衝突。中央分離帯に接触して積み荷の飲料水入りペットボトルなど約11トンを下り車線に散乱させた。これに下り線を走行中の軽乗用車が乗り上げ、後続の乗用車を追突させた。

この事故で中型トラック運転手と、軽乗用車に同乗していた愛知県豊田市の夫婦、計3人が死亡し、軽ワゴン車や軽乗用車の運転手など五人が重軽傷を負った。