2023年12月16日(土)

▼年末は、来年度の予算を編成する大事な時期。固まれば閣議決定を経て年明けの国会に提出される。すでに概算要求で過去最大規模の114兆円になるとされているが、「裏金・キックバック」で大揺れの岸田内閣にそれができるのか?

▼税金逃れの裏金づくりに精を出している政治家たちが税金の使い道を決める。もはや「ブラックジョーク」では済まない事態に日本は陥っている

▼岸田内閣は11月末に予算編成の基本方針を決め、コロナ禍、金融緩和などで膨らんだ歳出構造を「平時に戻していく」と確認した。しかし、それはできない相談だ。「防衛費増額」、「異次元の少子化対策」、「GX投資(温暖化対策)」「減税」など、次々と目新しい口先だけの政策を掲げたはいいが、財源がないからだ

▼となると、財源は新規国債の増発以外にない。「平時に戻る」などは夢物語にすぎず、国家債務は際限なく積み上がる。予算が組めないうえに、政権崩壊もあるとしたら、日本経済の行く末は真っ暗。不景気下での物価上昇に賃金上昇が追いつかないスタグフレーションは一体いつまで続くのだろうか?