水墨画家の多門さん米寿記念展と門下生作品展 津の久居アルスプラザ

【円空仏を描いた作品を紹介する多門さん=津市久居東鷹跡町の久居アルスプラザアートスペースで】

【津】三重県津市久居元町の水墨画家、多門志風(本名・健次)さん(88)の米寿記念展と、多門さんが主宰する「墨志舎」門下生の作品展「第22回遊墨展」が13日、同市久居東鷹跡町の久居アルスプラザで始まった。多門さんの67点と40―90代の門下生15人の作品34点を展示している。17日まで。いずれも入場無料。

多門さんの水墨画歴は約50年。村田清風氏に師事し定年退職後教室を開いた。国内外の美術展で受賞し第18回県文化功労賞を受賞している。

展示は2会場に分かれており、アートスペースに多門さんが長年取り組む円空仏作品を、ギャラリーに多門さんの熊野古道や白川郷と、門下生の花鳥や山水などを展示している。

多門さんは「貧しい人を救う円空さんの生きざまに引かれ20年以上描いてきた。彫り方はシンプルだが愛情深さがあふれている」と魅力を話し「水と墨の調和や筆遣いなど水墨画の魅力を味わってほしい」と話した。