内宮別宮「倭姫宮」が100周年 伊勢、神宮徴古館で記念展 三重

【内宮正殿の前で拝礼する倭姫命を描いた絵画などが並ぶ会場=伊勢市神田久志本町の神宮徴古館で】

【伊勢】伊勢市の伊勢神宮内宮別宮「倭姫宮(やまとひめのみや)」の創建100周年に合わせた記念展「皇女 倭姫命(やまとひめのみこと)」が13日、同市神田久志本町の神宮徴古館別館で始まった。11月26日まで。

倭姫宮にまつられる倭姫命は、第11代垂仁天皇の皇女。天照大御神の鎮座地を伊勢に導き、五十鈴川の川上、現在の場所に内宮を創建したとされる。市民らの働きかけにより、大正12(1923)年、倭姫宮が内宮の別宮として創建された。

記念展では、神宮の歴史や倭姫命の事績を伝える江戸時代などの文献資料、史実や伝承を基に製作された日本画や木彫といった美術品など、会期中に一部内容を入れ替え、計51点を展示。

うち倭姫宮の調度品「御装束神宝(おんしょうぞくしんぽう)」の特別展示(入れ替えなし)では、創建時の大正12年につくられた直径約6センチの水晶の玉「御玉(おんたま)」や「御鏡(みかがみ)」、太刀など13点が、20年ぶりに披露されている。

担当学芸員は「神宮所蔵の良質な文献資料と100年前の美しい神宝がそろい、見応えある展覧会。たくさんの方に楽しんでもらい、歴史を知る機会にしてもらえたら」と話した。

木曜休館(11月23日は開館、翌24日が休館)。観覧料は大人500円、小中学生100円。

問い合わせは同館=電話0596(22)1700=へ。