アンプティサッカーを体験 桑名西高生ら、パラスポーツの理解深める 三重

【ボレーシュートを実演するアンプティサッカー日本代表の近藤碧選手=桑名市志知の桑名西高校で】

【桑名】三重県桑名市志知の桑名西高校で4日、脚や腕が不自由な人らがプレーする「アンプティサッカー」が題材の授業があり、3年生約40人が競技を体験したり選手らの話を聞きパラスポーツへの理解を深めた。

同校サッカー部のトレーナーの小林拓未さん(28)=四日市市=が広島県のアンプティサッカーチームなどと関わりを持つことが縁で、関西拠点のチーム「関西セッチエストレーラス」から副主将の辻龍典(40)=大阪府=と近藤碧(20)=同=両選手が来校した。

生徒らは片足を上げた状態で、つえを頼りにパスやシュートなど基本的なプレーを実践。試合形式の体験練習もあった。辻さん、近藤さんも実技を披露し、日本代表経験者の近藤さんがつえで巧みに体のバランスを取りながらボレーシュートを放つと歓声が起きた。

講演では辻さんがアンプティサッカーの成り立ちなど、健常者の小林さんはパラスポーツに関わる中で考えたことなどを発表。約10年前の事故で片足を失った後、一時的に目標を失ったと話す辻さんだが「選手として思ってやりたいと始めたが今は近藤君ら若い世代の環境を整えたいと思って活動している」と語った。

生涯体育の授業の一環で行われた。サッカー部員で、将来の夢は理学療法士という正﨑祐貴さん(18)は「(辻さんらのプレーは)片足でやっている精度と思えなかった。将来パラスポーツにも役立てるような理学療法士になりたい」と話した。