「いわしの日」にすし実習 津の三重調理専門学校、歴史や作り方学ぶ

生徒にいわしのさばき方を助言する松田氏(右端)=津市大谷町の三重調理専門学校で

【津】三重県津市大谷町の大川学園三重調理専門学校で4日、10月4日の「いわしの日」に合わせたすし特別実習があった。調理製菓コース2年生16人が大川吉崇学園長(82)とすし職人の松田春喜氏(73)から「いわし街道」の歴史やいわし寿司、太巻きの作り方などを学んだ。

実習冒頭で大川学園長は「中世に安濃津(現・津市)と都の間でいわしを運んだ『いわし街道』があった」、「室町時代後期に書かれた『御伽草子』には津のいわし売りの恋物語がある」などと紹介した。

松田氏は「津の祭りの時はいわしずしを握った」などと話し、シャリの切り方やイワシのさばき方、すしの握り方を実演。「シャリは団子を作らないように切る」「包丁は押すか引くか。横に動かさない」などと助言した。

生徒は苦心しながら一人5尾ずつイワシをさばき、塩と酢で締めて握った。上百香さん(20)は「先生を見ていると手際がいいが自分でやると思ったようにいかない。『いわし街道』の話は初めて聞いたので歴史を感じた」と感想を話した。