外国人生徒の進路選択に 鈴鹿の飯野高、卒業生が体験話す 三重

【卒業生の体験談を聞く生徒ら=鈴鹿市三日市町の県立飯野高校で】

【鈴鹿】鈴鹿市三日市町の三重県立飯野高校で4日、外国人生徒を対象にした就職、進学セミナーがあり、同校卒業生の4人が、在学中に努力したことや社会人として後輩に伝えたいことなどを話した。

外国人生徒が県内最多の同校で、日本の社会の状況や学校制度、働き方について理解を深め、将来の生活を見通して進路選択するための機会を創出することを目的に、県教委が主催。同市を拠点に外国人支援に取り組むNPO法人愛伝舎(坂本久海子理事長)に業務委託した。ことしで5回目となる。

この日は、四日市市社協で働くペルー出身の林マツミさん(24)、名古屋外大4年でブラジル出身の森国ユミさん(22)、会社員でフィリピンと日本人のハーフという原田来夢さん(20)、会社員でブラジルとフィリピン人のハーフというコスタ・チャーリーさん(20)が来校。

同校卒業後、鈴鹿大に進学した林さんは「奨学金を借りて進学しようと考えていたので、入学金が必要なことを知らなかった。1年生からバイトなどでお金をためておくのは大事」、森国さんは「日本語能力試験や英検、TOEICは在学中に受けた方がいい。高校生活で遊ぶことも友達も大事だが、働きながら資格を取るのは大変」などと話した。

英語コミュニケーション科1年の69人が参加。熱心に話を聞いていた一二三アントニオさん(16)は「整備士になりたいので専門学校への進学を考えている。在学中に日本語検定や英検の資格を取りたい」と話した。