水産業、観光への支援を 志摩市長、国に要望 三重

【志摩】三重県志摩市の橋爪政吉市長はこのほど、水産庁と観光庁を訪れ、水産業の振興や漁港整備、外国人観光客の誘客促進への支援を求める要望書を提出した。

橋爪市長らは水産庁で、森健長官や田中郁也漁港漁場整備部長と面会した。志摩市の沿岸では藻場が形成された生態系を背景に、素潜りでアワビやサザエを捕る「海女漁」などが営まれてきたが、近年は磯焼けの影響により資源量が減少し、高齢化による海女の担い手不足が課題となっている現状を説明。「アワビなどの資源回復に向けた藻場の造成や保全活動の継続した取り組みが必要」と訴えた。

漁港整備についても、老朽化が進んでいる施設の長寿命化対策とともに、地震・津波対策も早急に進めたいと要望書に盛り込み、支援を求めた。

市によると、森長官は「磯焼け対策、藻場造成、漁港整備をしっかり実施していく」、田中漁港漁場整備部長も「漁港漁場整備にしっかりと予算確保をして、志摩市の水産業を支援していく」と話したという。

観光庁では、G7三重・伊勢志摩交通大臣会合を契機としたインバウンドの地方部への誘客促進を求める要望書を、加藤進次長に手渡した。