木質バイオマスチップ混燃でCO2削減 亀山市総合環境センター、維持管理費減少

【本格稼働を始めた2号炉を紹介する市職員=亀山市布気町の市総合環境センターで】

【亀山】三重県の亀山市はこのほど、同市布気町の総合環境センターのごみ溶融施設(シャフト炉式ガス化溶融炉)について、従来燃料としているコークスに、木質バイオマスチップを新たに加えることで、材料費などの維持管理費が減少すると発表した。

昨年来のエネルギー価格の高騰により、燃料のコークスの価格も増加していることから、コークスの割合を減らして同チップを混ぜた実用試験の結果、これまでと同様に燃焼室の温度を一定に保つことができ、操業に影響がないことを確認した。

市によると、同チップを導入することで、年間約1千万円のコスト削減になる上、二酸化炭素排出量も約30%の削減が見込まれるという。県内では同市のほか、四日市市と鳥羽志摩広域連合が同じごみ溶融炉施設を備えているが、同チップを取り入れたのは亀山市が初めて。

市環境課の村田博課長は「今月から、2炉のうち、2号炉で本格的にコークスとバイオマスチップの混燃を実施しているが、1号炉も実用試験を重ね稼働を検討している」とし、「温室効果ガス排出量の削減と脱炭素社会の実現を目指す」話していた。