厳かにご神体移す 津の香良洲神社で中遷座 10年後の式年遷座に向け

【ご神体を白い布で覆いながら神殿に運ぶ「中遷座」の様子=津市香良洲町の香良洲神社で】

【津】平成26年に執り行なわれた「式年遷座(せんざ)」からことしで10年目になる津市香良洲町の香良洲神社は18日夜、氏子ら関係者が見守る中、儀式「中遷座」を営んだ。

飛鳥時代に創建されたという、天照大御神(あまてらすおおみかみ)の妹神「稚日女命(わかひるめのみこと)」をご神体として祀(まつ)る同神社は20年に一度、「式年遷宮」を執り行なっている伊勢神宮と同様に明治18年から「式年遷座」を営み、神殿と拝殿を建て替えている。

中遷座とは、式年遷座から10年目に、今後10年かけ新神殿を建てる準備をするため、仮神殿からご神体を神殿に移す儀式。

この日は夜8時から、神社内全ての照明を消し暗闇の中、松阪市嬉野宮野町の宮村美津夫宮司の祝詞の後、香良洲神社の小林芳成禰宜や氏子総代ら約30人が、ちょうちんの明かりで足下を照らし、白い布に包まれたご神体を、白い布で人の目に触れぬよう覆い隠し、厳かに神殿に安置して、扉を閉め儀式を終えた。

香良洲神社の宮司をしていた父がことし7月に亡くなり、神職となった小林禰宜(ねぎ)(43)は「滞りなく無事終えることができました。10年後の『式年遷座』に向け、準備をします」と話した。