掛け軸や額装160点 四日市で8年ぶり「やまと絵展」 三重

【やまと絵作品が並ぶ会場=四日市市安島の市文化会館で】

【四日市】三重県四日市市と津市の教室「やまと絵秀玲会」を主宰する小川秀玲(本名・豊子)さん(78)は13日、四日市市安島の市文化会館第1展示室で8年ぶり5回目となる「秀玲会やまと絵展~受け継がれゆく日本の美やまと絵」を開いた。自身と指導する生徒17人の掛け軸、額装、絵巻物、びょうぶ作品など約160点を展示している。17日まで。

国宝「扇面法華経下絵」の復元模写64面、普賢菩薩を守る平安貴族の女性たちを描いた掛け軸「普賢十羅刹女図」などが並ぶ。また、歌仙一人一人の紹介と詠んだ和歌に似絵(肖像画)を添えた絵巻物「佐竹本三十六歌仙絵巻上巻下巻」、「四季草花図」のびょうぶなど、墨と岩絵の具、顔彩、金泥、金箔(きんぱく)などで描いた華やかな作品が来館者らの目を楽しませている。

小川さんは40年ほど前からやまと絵を始め、21年前から教室を開講して、古典文学と絵、書を指導している。「これまでの集大成としての作品展。日本の宝であるやまと絵の素晴らしさを多くの方々に知っていただきたい」と話していた。