色鉛筆で浮世絵描く 津の石水博物館夏休み親子教室

【浮世絵に色を付ける参加者=津市垂水の石水博物館で】

【津】津市垂水の石水博物館は17日、同館で夏休み親子教室「『浮世絵って何だろう?』―色えんぴつを使って、浮世絵を描こう」を開き、小学生と保護者10組が、江戸後期の絵師、歌川芳艶の「金太郎尽5月」の塗り絵に挑戦した。

開催中の企画展「英雄伝説―博物館でヒーロー発見」に合わせ、展示に興味を深めてもらおうと初めて実施。桐田貴史学芸員(29)が講師を務め、学芸員資格取得を目指し実習中の三重大生3人がサポートした。

桐田学芸員は「浮世絵は最初は肉筆だったが版木で刷って皆で楽しむようになった。色ごとに版木が必要だった」などと説明。版元、絵師、彫師、摺師―の4人で作品を完成させ「今の値段で一枚400円ぐらいだった」とした。

参加者は金太郎がコイの精霊と格闘する姿を描いた下絵を版木同様一色ずつ塗り分け、オリジナル作品を仕上げた。最後に展示中の同作を鑑賞した。

市立南が丘小五年の奥村栞那さん(10)は「浮世絵は協力して出来上がっていると初めて知った。作品は今の絵より迫力がある」、鈴鹿市立鼓ケ浦小五年の落合快斗さん(10)は「浮世絵は手がかかっているのに400円では安いと思う」と感想を話した。