国道23号の渋滞解消を 津市が三重県に政策要望

【一見知事(手前)に市街地の道路整備を要望する前葉市長=県庁で】

津市は17日、令和6年度に向けた要望書を三重県に提出した。市内の国道23号で発生している渋滞の解消に向けた周辺道路の整備や子どもの医療費を負担する市町への助成拡大など、116項目の実現を求めた。

要望書は、鉄道によって分断されている都市部の東西を道路でつなぐ重要性を強調。津市上浜町の国道23号交差点から西進する都市計画道路「下部田垂水線」や、志登茂川の河口をまたぐ橋の整備を求めた。

「子どもを持つ経済的負担が大きい」とし、県が市町に助成する子どもの医療費を入通院とも中学卒業までに拡大するよう要請。自治体の子ども施策に必要な予算の確保を国に働きかけるよう求めた。

このほか、新型コロナウイルスの感染拡大によって中断していた学校行事が再開されたことなどから「教職員の時間外労働が増加する学校が見受けられる」と指摘。教員の待遇改善などを求めた。

この日、前葉泰幸市長が県庁で一見勝之知事に要望書を手渡した。前葉市長は市街地の道路整備について「特にお願いしたいこと」と強調。「中勢バイパスができてもなかなか渋滞が解消されない」と述べた。

一見知事は「本当によく分かる。バイパスができても渋滞はなんともならなかった」と返答。「駅前のにぎわいがなくて若者に県を出て行かれるとつらい」と述べ、津駅周辺の整備に努める考えも示した。