夜間中学のあり方を議論へ 三重県教委、検討委が初会合

【県教委から夜間中学の説明を受ける委員ら=津市柳山津興で】

三重県教委が令和7年4月に開校する夜間中学の設置検討委員会は2日、夜間中学の設置先となる県立みえ夢学園高(津市柳山津興)で初会合を開いた。来年中まで4回にわたり、学校のあり方などを巡って議論する。

県教委によると、検討委は中高の校長や大学教授、関係団体の代表のほか、開校に向けて設置した体験教室「まなみえ」の参加者ら10人で構成。委員長には、基礎教育保障学会の岡田敏之会長を選んだ。

初会合では、県教委が夜間中学の基本構想(コンセプト)を提案。目指す学校の姿に「学ぶ楽しさを実感し、願いや夢へのチャンレジが芽生える学校」や「仲間や地域・社会とつながる学校」などを掲げた。

委員からは夜間中学の体験教室に関する情報が「必要な人にどれだけ届いていただろうか」との指摘が上がった。入学者の募集に向け、関係団体やメディアを通じた広報の必要性を訴える声もあった。

体験教室に参加した委員は、仕事や育児などの理由から体験教室に通えなかった人もいると指摘。「学びたい人が学べる環境をつくることが大事」とし、オンライン授業の実施を検討するよう求めた。

県教委は昨年10月、県内で初となる県立の夜間中学を設置すると表明した。来年2月にも夜間中学を設置する条例案を県議会に提出し、来年度から生徒を募集する予定。校名は今年10月から募集する。