夢眠さんと知事ら、観光テーマに討論 津で「Rethinkフォーラム」 三重

【右から観光について討論するパネリストの迫間優子さん、一見知事、夢眠ねむさん=津市大門のホテル津センターパレスで】

社会課題について考える「Rethinkフォーラム」(伊勢新聞社主催、RethinkPROJECT協賛)が21日夜、三重県津市大門のホテル津センターパレスで開かれた。本屋店主の夢眠ねむさんと一見勝之知事、鳥羽ビューホテル花真珠の女将で鳥羽旅館組合理事長の迫間優子さんによる観光をテーマにしたパネル討論があり、100人を超える来場者が聞き入った。

一見知事は三重には世界に冠たる観光コンテンツがたくさんあると強調。一方、平均宿泊日数が全国平均に比べ低いことや、首都圏からの宿泊来訪者の減少などといった観光の現状と課題について説明し、3人が課題解決に向けた食や体験観光について討論した。

迫間さんは「答志島の魚市場でお客さん自らが魚を競り落としてその魚をホテルで食べるという入札体験付き宿泊プランを企画しているところがある。競り体験は非常にめずらしい」と食と体験を組み合わせた取り組みを紹介。

夢眠さんは首都圏の知人がラッコを目当てに三重に行きたいという人が多いと紹介し「とても芸達者でかわいくて。大あさりをおいしそうに食べていたので、食べてみたいなと思った。(ラッコの)キラちゃんメイちゃんと食を組み合わせたツアーがあるといいのではないか」と提言した。

迫間さんは「鳥羽駅前には貝焼きのお店が立ち並んでいるのでそこと連携ですね」と応じると、一見知事は「県内を巡るいろんなルートを作らないといけない。三重にはおいしい食やお酒があるし、歴史や文化もあるので例えばテーマを設けて巡ってもらえると、滞在につながる」と話した。

パネル討論に先立ち、夢眠さんの「観光地にうまれて」と題したトークショーもあった。伊賀市出身で元アイドルである夢眠さんは、子どものころに地域を盛り上げるため協力して忍者の格好をする地域の大人たちを見たことが、後の美術大学進学やアイドル活動につながったと説明。

その上で「自分自身がいくら面白くても、ファンが面白くないとアイドルは人気が出ない。ファンが面白かったらアイドル自身ももっと面白くしようと相乗効果も生まれる。面白いファンがいると輪が広がる」と体験談を紹介し、「三重を盛り上げようと言ってくれる人が多かったり、面白かったりしたらどんどん盛り上がると思う」と話した。